こんにちは、ガジェにじ管理人の のいの(@noino_gadjet2d) です。
Twitterをしていると、仲のいいフォロワーが急にアカウントを消したり、心を病んでいるようなツイートをしていたり、誰かを攻撃していたり、フォロワー数は多いのに孤独を感じている人がいたり、何かとネガティブな感情を持ちながらSNSライフを送っているような様子が見受けられます。
このようなSNS疲れは、私のようなアニメオタクに限った話ではないと思います。毎日誰かが炎上していたり、関わりたくない人に執拗に絡まれたり……。
今回は「アニメオタク」な私の目線で、私が思うTwitterとの上手な付き合い方を書いてみたいと思います。
実際、私が過去に悩んだことも交えて解説していきますので、お役に立てれば嬉しいです。
まずは他人と比べるのをやめる
これから長い本文を読む前に、そしてブラウザバックしてしまう前に、全員に覚えて帰ってもらいたいことは「他人と比べるのをやめる」ということです。
誰かの炎上に首を突っ込んだり、Twitterを新聞代わりにしたりしていない限り、大抵のオタクはこれを徹底すればストレスの半分は無くなるはずです。
なぜ人はSNSに疲れるのか
オタクに限らず、SNSに疲れる原因でよく挙げられるものをまとめてみます。
- 炎上・レスバ1レスバトル、つまり文字を使った喧嘩を見させられる
- デマや偏重思想に塗れている
- あまりにも多い人数との交流を半ば強要される
- 他人のきらびやかな側面ばかり目に入り、自分と比べてしまう
- 自分の投稿への反応(RT・いいね)が少ない
- 自分の投稿にネガティブな反応が寄せられた
- 相手からの返信が遅いのにイライラ・心配してしまう
- 特に用事もないのに、SNSのアプリを開くのが癖になってしまった
だいたいの人はこんなところだと思います。
他人の幸せや見栄に振り回されるな
オタク、推し活を中心に活動している人には特に言いたいことです。
TwitterやInstagramあたりで特に見られる現象ですが、「いいね」を稼ぐために自分の幸せそうな状況を投稿されることが多いです。インパクトが物足りなければ、多少表現を盛ってでも反応を欲しがる人も少なくありません。
フォロワーの投稿を少し眺めてみてください。高級車を乗り回したり、毎日レストランでのディナーを写すような露骨な人はさすがにいないとは思いますが、
- フォロワー同士で集まって遊んでいる写真
- 推しのグッズを大量に購入して自慢している写真
- 事業や株などで成功して、お金や他人からの支持がたくさんあるという趣旨の投稿・プロフィール
こういった内容のものは何回か指を走らせれば必ず目につくはずです。
自分では得たことのない大量の「いいね」やフォロワー数を抱えている人を見たとき、「他人と比べる」ことが癖になっているとストレスになり得ます。
オタク同士でつるむことが幸福の全てではない
オタクのテンプレは内向的、というかコミュ障で表現されやすいですが、実際には話すのが好きな人は多いものです。口数は少なくても、フットワークが軽くて休みの日は毎日誰かと会っている(エンカしている)人もいます。
イベント時には大量のフォロワーと集まり、記念写真を撮影してお互いに広め合うようなこともしばしば行われています。
また、一部の界隈に存在する慣習で「おはツイ」と呼ばれる朝の挨拶のツイートがあります。「おはようございます」のあとに今日の予定とかわいいキャラクターの画像を付けるだけで、100人以上からリプライが付くような人もいます。対して、誰からも挨拶をもらえない人もいます。
そういった人たちを見ていると、「自分もたくさんの人と交流しなければ」という義務感が生まれてきます。
こういった外発的動機で、あまり仲良くなりたくない人たちに迎合したり、交流をうまく広げられない自分を責めたりして、次第に疲弊していってしまうのです。
友達100人作ってたくさんの人に囲まれていることが幸福の全てではありません。顔が広くてもそれぞれの絆が希薄なら、その人脈に大した意味はありません。
少数精鋭の仲間たちと濃い関係性を築いていくというやり方もあります。手当たり次第にフォロワーと浅いやり取りをするより、親友と過ごす時間が長いほうが幸福を感じやすい人もいると思います。
SNSをやっていると顔が広い界隈の有名人のやり方が正しい・支持されていると思い込みがちですが、あくまで自分のペースを忘れないようにしたいものです。
その買い物は推しのためか、自分の幸福のためか、承認欲求のためか
オタクは注ぎ込んだ金額で、推しへの愛の大きさを表現しがちです。
ここで一つ質問があります。
あなたはSNSを始める前と後で、グッズの購入量に変化はありましたか? 程度の差はあれど、増えた人が多いのではないかと思います。
SNS上では、ソシャゲのガチャや、配信へのスーパーチャット(スパチャ)を中心に、一般のファンでは信じられないようなお金の使い方をする人が存在します。
また、推しの誕生日には「祭壇」と呼ばれるグッズを綺麗に陳列させたディスプレイを作り、何百も「いいね」をもらっている人もいます。
これは私もかつて私もツイートしたことがあります。これだけで普段の10倍くらい「いいね」が付くので、正直容易い「いいね」の稼ぎ方ではありました。
こういった極端なファンを除いても、イベント後には私達より多くの金額を費やしている購入報告をよく見かけます。そして、そういったツイートはだいたい多くの「いいね」を獲得しているのです。
SNSを始めた後にグッズの購入量が増えたという人は、こういった上位層の人たちに感覚を支配されていませんか?
かつては自分が購入したいという欲求で購入していたはずなのに、いつの間にか他者からの承認欲求を満たすためにグッズを購入していませんか?
私が数々のイベントに参加してきて、たまに見る光景があります。知り合いの誰かに促されて、1周目では買わなかったグッズを購入してしまっている。つまり、その場のノリに流されて買うものを決めているのです。
一瞬のノリのために、一生使う・飾ることのない押し入れの肥やしを買っていては本当にもったいないです。
あなたがグッズを買わなかったことは、どうせ次の日には誰も覚えていません。1年後にはあなたですら購入時の葛藤があったことを覚えていません。
余計なグッズは買っても買わなくてもあなたの幸福感や、その後のフォロワーとの関係性にはなんら影響を与えません。買わなくても問題はないのです。
ヘドニック・トレッドミルから降りる
心理学用語に「ヘドニック・トレッドミル現象」というものがあります。日本語では「快楽順応」と訳され、簡単に言うと「幸福感はすぐに慣れて、次の快楽を求め始める」ということです。
ヘドニック・トレッドミル現象はFIREなどの資産形成の話でよく出てくる言葉なのですが、推し活やSNSの使い方にも適用できます。
- 「あのグッズがほしい」→「グッズを買う」→「手に入ってうれしい」→「所有した幸福感に慣れていく」→「もっとほしい!」
- 「みんなから注目されたい」→「投稿にたくさんの反応をもらう」→「注目されてうれしい」→「いいね や RTの量に慣れていく」→「もっとバズりたい!」
- 「推しから反応がほしい」→「スパチャを投げる」→「自分のスパチャが読まれてうれしい」→「時間が経って読まれたときのうれしさに適応していく」→「もっと反応されたい!」
この状態に嵌まると、自分で幸福の水準をドンドン引き上げて自分の欲求を満足させるようになっていきます。
- 前回は3,000円のタペストリーを買ったから、今回は30,000円の複製原画を買いたい
- 最近は300いいねが当たり前になってきちゃったから、次はもっと面白いことをして500いいねを目指さないと
- 毎回スパチャに反応はもらえてるけど、赤スパ2YouTubeにおける赤色のスーパーチャット。金額によって色分けされており、10,000円以上のスーパーチャットは赤色になる。投げてる人はもっと良い反応をもらえてるな。私も赤スパで推しに認知されたい
こんな感じですね。
このトレッドミルを走っているときは、足を止めたらみんなから置いていかれるような気がしてしまいます。
しかし、置いていかれて何が悪いのでしょうか?
このトレッドミルは誰かから強制で走らされているわけではありません。自分の欲求を膨らませているのも、他者からの反応を思い求めているのも自分です。
「具体的な活用場面が浮かばないのになんとなく物を買ってお金がなくなっていく」、「フォロワーからの反応欲しさに、自分がやりたいのかわからないことをやる」、こんな虚しい人生を送るためにあなたはSNSを、推し活をしているわけではないでしょう。
見出しの「ヘドニック・トレッドミルから降りる」は、厚切りジェイソンさんの著書を参考にして付けました。
ヘドニック・トレッドミルは現象の名前なので、本来「降りる」という言葉を付するのは正しくないようにも思えますが、私自身読んだときにかなり刺さった言葉なので、引用させていただきました。
フィールド外の炎上とトレンドは見ない
Twitterでは毎日誰かが炎上しています。政治、思想、性、表現の自由、迷惑行為、失言、人間関係、テーマは様々ですが、ネガティブな話題には事欠かないのがTwitterです。
誰かが攻撃されているのを見るのは、たとえ知らない人同士であったとしても気分がいいものではありません。(中には炎上を見るのが好きな人や、ドゥームスクローリングに陥ってる人など、自ら炎上を求めている場合もありますが)
私は必要のないネガティブを見続けるのに耐えられなくなってSNSのトレンドを見るのをやめました。また、新聞・テレビ・ネットなどの媒体を問わずニュースを見るのもやめました。
そう決めたのは、主に3つの理由からです。
Twitter上で賛同を得ていることが、全人類の総意であると勘違いする
批判の的になっているツイートについているリプライ・リツイート・いいねの合計は多くてもせいぜい10万に届かない程度です。全員が直接本人に仕掛けるとは限らないのでトレンドを加えても、50万を超えることはないでしょう。
これらのエンゲージメントをすべて別々の人間が行ったとしても、炎上に反応を示しているのは日本の人口の0.01%もいません。
自分や仲間たちのツイートでは見られない4桁の反応の数を見ると、すべての日本人が注目している大きな事柄であると勘違いしそうになります。しかし、本来蚊帳の外である私たちがそれらを気にしても無駄なのです。
受動ストレスに蝕まれる
「受動ストレス」というのは、他人から伝播してくるストレスのことです。
人間は目や耳に入ってくる感情の情報に非常に左右されやすく、近くに陽気な人がいれば周りも陽気もなり、逆にネガティブな人がいるだけで周りの人もストレスを感じるのです。
感情は周りに感染していくのですが、ネガティブはポジティブの7倍感染力が強いという研究結果が出ています。
また、人間はネガティブな情報のほうがポジティブな情報より2倍重要だと思いこむバイアスも持っています。これをネガティビティバイアスといいます。
たとえ自分には関係のないネガティブな情報も、目にするだけで私たちの気分を落としてしまいます。そして、トレンドに乗っている30個の事柄の中でも、ネガティブな情報を脳が勝手に探し出してしまうのです。
トレンドそのものを見なければ、これらの現象から確実に距離を取れます。
本当に必要な情報は自分で探す・知り合いから入ってくる
「トレンドを見なければ、今話題のことについていけなくなる!」
と思うかもしれませんが、自分にとって本当に必要な情報はニュースやトレンドを見なくても入手できます。
推し活に関する情報は各作品・芸能人のTwitter公式アカウントの通知をONにしておけば見逃しません。
自分の仕事に関することは同僚との会話で速達性を維持し、詳しいことは専門サイトや業界誌で専門性と信頼性が高い情報を調達します。最近の出来事で関心がありそうなことを見聞きしたら、そこで初めてニュースサイトを見るのは良いかもしれません。
こうしておけば受動的に不要な情報を流し込まれなくなるので、ストレスがだいぶ軽減できると思います。
RT・いいね・フォロワーの数に一喜一憂しない
Twitterをやる以上、RT・いいね をたくさんもらいたいというのは当然の感情だと思います。反応は少ないより多いほうがいいです。
しかし、自分と周りの数を比べて一喜一憂するのは止めましょう。
自分と同じようなツイートなのに、あの人は私の倍以上のいいねをもらっている
と他者と比べて自分に劣等感を抱いても、どんどん自分が惨めに思えるだけで前には進めません。
他の人より優れた存在になるためにTwitterを始めたわけではないでしょう。自分の好きを共有できる人とつながるために始めたはずです。
それならば、いいね を稼ぐよりも、他の人のツイートに自分から反応しに行って、少しずつ自分の仲間を増やしていくほうが賢明です。時間はかかるかもしれませんが、継続していれば着実に自分へのエンゲージメントも増えるはずです。
また、いいね を稼ぐためにあなたの日々の活動を変化させるのも止めましょう。たとえば、そこまで興味のないコラボカフェに行ったり、大して仲良くないフォロワーにとりあえず会いに行ってしまったり、少し過激な発言に頼ってしまったりなどです。
「Twitterを始めていなければ」または「Twitterを止めてしまえば」自分の意志ではやらないであろう活動は、基本的に無駄です。承認欲求のために他人に迎合する活動に時間やお金を費やしていては非常にもったいないです。自分が心から幸せ、楽しいと思えるために時間やお金を使いましょう。
もちろん新たな発見があるかもしれませんので、自分のポジティブな感情に従って数回試してみるのは構わないと思います。その場合は、もし自分に合わないと思ったら自然と断れる勇気を持っておきましょう。1つの集いに顔を出さなくなったからといって、簡単に嫌われてしまうことはないです。
ミュート・ブロックを躊躇せずに使う
フォロワーだから、同じ趣味の仲間だからといっても、全員と馬が合うわけではありません。同じ趣味、同じ推しを持っていても、性格や考え方、推しに対する姿勢というのは人それぞれです。
自分にとってネガティブな結果をもたらしそうだと思ったら、ミュートとブロックは積極的に使うべきだと私は思います。
ちなみに「フォロー解除」はその行為自体を過剰に嫌っている人がいるので注意してください。
界隈全員と仲良くするのは不可能
先ほども書きましたが、同じ趣味を持っていても性格はさまざまです。数人単位のコミュニティでもなければ全員と仲良くするのは不可能です。
性格が合わなさそうな人なのに、人脈づくりのために無理に付き合う必要は全くありません。いくらフォロワーが多くても関わりづらい人だと思ったら、積極的にミュートしてしまっていいと思います。
また、人間は似た性格や趣向の人に惹かれやすいという傾向があります。これを類似性効果といい、自分と合わない人のもとには自分と合わない別の人が集まっている可能性が高いので、広いTwitterの世界でわざわざそちら側を選ぶ必要はないです。
そもそも、人間が円滑に安定して維持できる人間関係は、個人差はあれど平均150人程度であると人類学の研究で提唱されています。この中でも、強い絆で結ばれているのは15人程度とされています。つまり、大量の人と知り合ったところでその関係を維持するのは脳の構造のせいで非常に困難なのです。
全員に好かれる努力よりも、少数精鋭の親友を作る努力のほうが、精神的にも理屈的にも適っているというわけです。
その他オタクはTwitterで疲れないためにすべきこと
ここまで私の意見を長く並べてきたわけですが、他にも有効な考え方があるのでさらっと紹介していきます。
フォロワー稼ぎはほどほどに
フォロワーは自分に興味を示してくれている人であって、これから仲良くなれるポテンシャルがある人たちなので、多いに越したことはないです。
ただ、今あるポテンシャルを活かせていないのに、数ばかり稼いでもしょうがないのではないでしょうか。
たまに意味もなく万垢3フォロワー数が1万を超えるアカウントのことを目指している人がいますが、数字を追い求めるだけの人たち同士で繋がっても虚しいだけなので、そういう極端な稼ぎ方に関してはやめたほうがいいのではと思っています。
馴れ合い系のハッシュタグに乗っからない
馴れ合い系のハッシュタグとは以下のようなものです。
- 最初に来た10人は最高のFF
- 思い出せるFF8人遠回しに書いて4人にバレたら負け
- 1分間0いいね0リツイート0リプチャレンジ阻止されたら続ける
こういうハッシュタグを使ってもメンヘラ気質な人としか繋がれないので意味がないと、私は考えています。
Twitterをコミュニケーションツールだと思っているか、発信ツールだと思っているかによって違うと思います。あくまで私はこういうタグを見かけても使わないという話です。
個人の悪口は言わない
悪口は自分の評判を下げ、相手だけでなく自分もネガティブになるので本当に無意味な行動です。
特定の集団や事象に対して建設的な意見を書くのならいいのですが、ただ感情をぶつけるだけの暴言や陰口は止めましょう。
あと、Twitterは公共の場所です。これを勘違いしている人が多すぎます。
Twitterで悪口を書くということは、人でごった返している広場で悪口を大声で叫ぶのと同じです。鍵垢4非公開アカウントのことで悪口を書いたとしても、本人がたまたまいない教室で悪口を叫ぶのと同じなので、誰かに密告されたら終わりです。
一度喧嘩や失言をしただけで落ち込まない
自己肯定感が低い人は、少し言い過ぎたり、ちょっと意見が食い違ったりしただけで、相手に嫌われてしまったと考えてしまいがちです。実際、私がそうです。
今まで積み上げてきた友好関係や信頼があれば、多少のことでは案外嫌われないものです。
「他の人はもっとうまくやれてるのに、どうして私は…」と自分を責めてしまうと、Twitterでもリアルでもどんどん孤独になってしまうので、勇気を出して謝って、さっさと水に流してしまう癖を付けましょう。
これは私も分かっているのに未だにできていないことなので、頑張って身につけていこうと思っています。
終わりに・ストレスを感じているのはあなただけではない
Twitterをストレスフリーで楽しめている人は案外多くないと思います。
人同士が関わる以上、多かれ少なかれストレスに見舞われることが出てきます。
しかし、今楽しめていないからといってTwitterをやめてしまってはもったいないです。
ここまでTwitterの悪いところばかり書いてきましたが、それでも趣味の合う人と手軽に繋がれるTwitterはうまく使えれば楽しいものにできます。
もしあなたが今Twitterをやめたいと思っているならば、ここに書いてあることを参考にしていただいて、あと1ヶ月は頑張ってみてください。そうすれば新しい道が拓けると信じています。
最後までお読みいただきありがとうございました!
ご意見・アドバイスをコメントに書いていただけると今後の励みになりますので、よろしくお願いします!
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